hohoemi10-1 of 広小路クリニック



HOME > hohoemi10-1


bind_01.jpg

NO10-1 認知症10年でトイレの場所が分からなくなった  

 被介護者 義母 90歳  要介護2   介護者 嫁61歳  

私がほほえみ丸に船上して9年経過しました。

 ほほえみ丸に船上している人達も私が船上した頃は、嫁が姑を看ていると言う人がほとんどでしたが、今は奥様が若年性アルツハイマーのご主人を看ている方や、実母がアルツハイマーで自分を育ててくれた母親の今の行動が認められないで、苦しんでいる娘さんや大分傾向が変わってきています。 前回のほほえみの会に「ここなら分かってくれる」と声をしゃくり上げ、久々に泣いていた娘さんがいました。

何年か前自分もこの会に来て、介護の辛さを泣いて訴えていた頃を思い出しました。 介護される人が姑だろうが、夫でも、実母でも介護者の気持ちは同じで、この会はそういう人達の集まりで続いているのだと思います。

義母はグループホームに入居して5年が経ちました。それでも私と一緒に外出して送って行くと、自分がここで生活しているのが分からず一緒に帰ると後追いをされます

 去年あたりからトイレの場所が分からなくなり、今年はゴミ箱にやってしまったり、間に合わなくて下着を汚してしまう事が多くなってきました。 トイレまでが遠い事もあって部屋にポータブルトイレを置いてもらいましたが、その後色々大変でした。 小便のバケツを持ち歩いたり、大便をして、それが硬いと部屋に隠したり、緩いとイスやらそのへんの物に付けたり、私も何か良い方法がないかと頭を悩ませました。でも今はホームのスタッフの方々が根気良く面 倒を看ていただいたのと、調整剤のお陰もあり昼は以前からのトイレを使ったり、その他は部屋のポータブルトイレを使っているそうです。

 何事も根気良く看てあげないとだめなんだとつくづく思いました。義母にしたら長年使っているトイレが「今日からここがトイレですよ」と言われても理解できないのは当たり前でした。 認知症の進み具合にトイレの場所が分からなくなるとありますが、やっぱり他はしっかりしているのに、順番どうりに来るんだなあと思いました。

 7月の末ホームへ「日舞とダンスを楽しむ会」のボランティアに行った時、私の事を「家のお嫁さん」と自慢をしたりとても上機嫌で農兵節も炭鉱節も輪に入り踊っていました。元々日舞を習っていたので手つきも良く楽しそうでした。 60代の頃習っていた日舞の発表会の写真を見せても自分ということが分かりませんでした。母が一番華やかに好きな事をしていた頃なのに可哀想になりました。

 義母は若い頃から義歯ですが歯医者さんが良く手入れが出来ていて、口の中も綺麗ですといつも褒めてくれます。そのせいか何でも良く食べます。食べる量 は減ってきていますが、90歳になっても自分で口から物を食べ、多少の失敗はあっても一人でトイレに行きそれだけでも凄いと思います。 ホームに居る母の所に時々顔を出してこれからも皆で見守っていこうと思います

 ほほえみの会員が介護していた義母や奥様が5月、6月と続けて2人永眠されました。「長い間お疲れ様でした」そしてこの介護の終わった方が、ほほえみのアドバイザーとして出席され益々「ほほえみの会」の輪が広がって行くのだと思います。 これからも先生、ほほえみの皆さんよろしくお願いします。

コメント

今年も急変し亡くなった要介護者が複数出た中で、KHさんは介護のベテラン組になりました。JYさんが急死されたときも会員に緊急連絡をして早朝出棺に立ち会い気落ちしているご主人を支えてくれました。ここにもほほえみの仲間が居ました。

(広小路クリニック理事長・木野紀)