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NO6-2 介護は情報がいのち

 被介護者 妻79歳 要介護度4    介護者 夫78歳

認知症家族の会「ほほえみ」での月例会で、新しい家族の方の介護の話をお聞きするたびに、9年前の私の心情と重なり合います。 当時は「ボケ」とか「痴呆症」と言われておりましたがこれに関連する 新聞、テレビ等を見るたびに、 我々夫婦には無縁の別 の世界の話で、他人事として当事者の方に同情をしていました。人生は油断が出来ません。

常に降ってくる困難と闘わねばなりません。けれど それが生きると言う事ではないでしょうか。 其れが現実の事となりました。平成9年の春カミサンが「ボケ」始めたのです。 電話の応対はダメ、其の為携帯を持つ事になりました。 会話が噛み合わず、正にイライラの毎日を送りました。 私に取っては正に「地獄」。

其の時既に施設(有料老人ホーム)に入っておりました。このカミサンの状態を他の人に如何したら隠せるかに悶々としている日々で、 私自身がおかしくなりました。 其の時。私を立ち直らせて頂いたのが「ほほえみ」でした。 正に地獄から「極楽」でした。「ほほえみ」に誘われなかったら、まだ「地獄」をさまよっていたと思います。

木野先生はじめ、ケア・マネージヤー、看護師さん 施設の責任者の方々、そして 介護者OBの皆さん、 介護真っ只中の仲間の皆さんのお力によって、私は精神的に大きな安らぎを得る事が出来ました。皆で介護関係の情報交換。そして介護のグチを吐き出して気持ちをクリーニングして、 又新鮮な気持ちで介護に立ち向かう為のエキルギーを充電し、木野先生からは個々の痴呆症のアドバイスを受けたり、又「認知症」に関する行政、医師会等の動向などを教えて頂いております。

介護保険制度が施行されて今年で6年目になりますが、当該保険に関する情報には、現在も大きな落差があります。 情報を知っているのと知らないのでは「生き、死に」まで関係して来ると思います。 ある市では57%の人が保険の制度を理解していないと言う調査結果が出ています。

その為かどうかは分かりませんが介護にからんだ殺人、自殺、無理心中等のニュースを耳にします。これらを防ぐ為にも情報が必要です。広小路クリニックの受付窓口に置いてあった「広小路クリニックにゅうす」第148号2006,4,7「知って得する介護保険Q&A」にとても解かりやすく書いてあります。

又、「広小路クリニック」のホームページも参考になります。 これも、「ほほえみ」の仲間になったお陰だと思っております。 そして社会資源を有効に活用してこそ介護保険の上手な利用法であり、上手な介護だと思います。 今年の4月から、介護保険制度が改正になり、地域包括支援センターも出来ました。どの様な活動をするのか、勉強して行きたいとおもっております。
人生は困難が前提(地獄)で、それを乗り越える事が生きる(極楽)ではないかと,この頃思います。 困難をとことん生かすのが人生の知恵ではないでしょうか、その知恵の大きな原料の一つに情報が上げられると思います。 
介護室でカミサンの肩を抱えながら、この頃思う事があります。 痴呆症になってしまった人と老人には、デジタルよりアナログのほうが相性がいい。 

そして合理的より非合理的の方が合っているのではないかと思う。新幹線より各駅停車。 介護が合理的にいけば楽だというのは本当でしょうか? 

いやいや、無駄の積み重ねが介護される痴呆症の人にとっては一番安心出来るのではないのかとこの頃思うようになった。学理的根拠は何もありません。唯、心がそう思っているだけですが。介護者と非介護者の一番の結びつき、そしてお互いに安堵できる状態が心と心のふれあいに他ならないと思います。 それには「気負わず、焦らず、頑張らず」の3つの「ず」で行きましょう。